第37回 ピンチが再成長のチャンスに?

アフターコロナに向け変貌中 デリカフーズHD

デリカフーズHD(3392)は飲食店向けにホール野菜やカット野菜を届ける、いわば「業務用の八百屋さん」です。

今は種まきと立て直し進める“変革期”

売上高の8割がファミリーレストランなど外食向け、残りは中食、弁当・総菜、給食向けとなっていて、今のコロナ禍で事業はかなり厳しい状態です。

今年は一気に業績が落ち込み、恐らく来期の回復も鈍いでしょう。

ただし、この期間は同社にとって大きな変革期となる可能性が高いです。
最近では早くも事業構造改革や新事業の種まきに着手し、不測の事態にも打たれ強い体質へ生まれ変わろうとしています。

起死回生の一手は「消費者向け」販売

改革の目玉は、一般消費者向けのビジネスです!

業者向けオンリーで手堅くやってきた同社ですが、これが今回のコロナ禍で仇となりました。

リスクを分散する意味でも、販売先を一般消費者に広げることにしたのです。

緊急事態宣言下で始めた「ドライブスルー八百屋」は瞬く間に話題となり、これをきっかけに全国各地の“こだわり青果”のみを扱う『青果日和』というブランドを立ち上げました。

ブランドの第1弾として、新鮮で良質な青果を1カ月に2回定期宅配する「青果BOX」を12月からスタート!

「ドライブスルー八百屋」から「デリバリー八百屋」へと進化を遂げました。

“第2のオイシックス”候補

似たようなビジネスでオイシックス・ラ・大地(3182)や生協などが先行していますが、これらとは利用目的や価格面でしっかりすみ分けができています。

特に品質への評価が高く、上手くヒットすれば“第2のオイシックス”的存在として注目されそうです。

このほか、新しく始めた野菜と資材の共同配送サービスの伸びやJAグループとの取引拡大、物流事業の利益率改善など、中長期の収益性向上に向けた取り組みが着々と進展中!

アフターコロナ時代の外食業界は省人化・生産性向上の意識が一層高まるとみられ、同社の真空過熱野菜手間のかからないカット野菜の需要増につながる期待があります。

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この記事を書いた人

とある新聞社で記者をやっている若手のエース。

「普段は目立たないけど実は良い会社」を見つけるのが好きで、不遇な会社を見つけるとつい応援してしまう。好きなお酒は日本酒。

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